自分が1匹の犬の命を奪ってしまったということ

あの犬の顔がいまだに忘れられない。 傷だらけの身体。鋭い顔つき。敵意をむき出しにして、あくまでも戦う姿勢を崩さない。 とびらが閉まり、もう暴れても意味がないと悟ったのであろうか。今まで荒れ狂っていたその犬が、ふっと大人しくなった。少し離れた…

助けられない場面に直面すること 〜獣害対策の現場から〜

今日はとある地区に被害の聞き取りで行っていました。国道から脇道に入り、細い道を車で上がっていきます。周りには小さな畑がいくつもあり、そこで1人のおばあちゃんが農作業をしていました。「ここら辺は獣害はありますか?」と声をかけると、「もうここい…

今日の時雨を、あのイノシシは知らない。

箱罠にウリ坊が入っているという連絡を受けた。 現地に行くと、箱罠の周りのぬかるんだ土には足跡だらけ。そして箱罠の中で、鼻血出したウリ坊が突進を繰り返していた。 人が近づくとよりパニックになってそちらに突っ込もうとする。「ガチン」という衝突音…

イノシシを埋めるとき

12月前半は仕事が終わってあと、お家でのんびり漫画を読んだりして過ごす事が多かった。仕事にいまいちエンジンがかからなかったことと、風邪気味だった事が関係している。 今日、ウリ坊を山に埋めに行った。2日前に猟師仲間がくれたもの。1人で皮剥ぐのは非…

3本足のイノシシを追って

あのイノシシは、片方の前足がなかった。 猟師は、そういうイノシシのことを「3本足」と呼ぶ。 体は80〜100キロ級。かなりの巨体。猟師にこのイノシシの映像を見せた時は、少なからずどよめきが起こった。 右前足は、左足がないためであろう、ものすごく筋肉…

ハクビシンと束の間の時間

昨日、罠を掛けたトマト農家から連絡が来た。早くもハクビシンが取れたという。驚いた。エサな種類を聞くと、完熟したバナナを入り口、中、奥に順々に撒いているそう。確かにバナナは匂いが強いので効果的なのかも知れない。余談だが、イタチはオニギリせん…

箱わなによるイノシシの捕獲

今日初めて箱罠でイノシシを捕獲した。自分が管理している箱罠がいくつかあるのだが、どれもイノシシが近寄って入り口近くの餌までは食べるのだが、一向にかかってはくれず、こんなに労力掛けているのにこのまま入らず仕舞いだったらどうしようか、と少し(…

日本におけるオオカミの再導入について 

オオカミの再導入について、論点の整理。 現在、日本ではイノシシやシカによる獣害が大きな問題となっている。イノシシやシカは、大きな農業被害を出し、過疎化・高齢化が進む中山間地域を追い込んでいる。またシカは本来の適正生息数を大きく超過し、山の植…

学部と違う大学院に入ってからすぐやること。

4月ももうすぐ半ばに差し掛かりますね。新しい環境での生活は、色々とやらなければいけないことがあって、早く感じます。 僕は4月から、大学院(修士)での生活が始まりました。大学院に進学するには、大学に入るのと同じように試験があります。しかし大学の…

最近のアウトプット

最近、アウトプットを行うことを心掛けている。 アウトプットの定義は難しいが、一言でいうと、自分の外側に何かを生産することだと思う。アウトプットのいいところは、知識であれ、技術であれ、定着しやすいところだ。自分の中で何かを考えることは大事だが…

新生活

実家は、よくありがたみを忘れてしまうが、心からリラックスできる、本当に幸せな環境だ。 夜ご飯を食べ、実家の階段を上がる。何気に行動だが、この生活も今日で終わりかとおもうと寂しい。コタツでこうして好きな本を読む。それがどれだけ恵まれた生活だっ…

閉じこもっている時期が、自分を成長させる

新型肺炎ウイルスの影響で、自粛ムードの今日この頃。 行きたかったイベントや予定がなくなったり、お気に入りのお店がしまっているのは悲しいこと。 だが、こんな時にこそ、ゆっくりと自分の時間を楽しめるというもの。確かに、自分の中に閉じこもっている…

別れの日

今日で、この場所に住むのも最後だ。振り返ると、とても長く、濃い時間だったと感じる。これからの人生、どんな場所で暮らしていくかはまだ分からないが、この場所で過ごせたことは、おそらく忘れられない記憶としてあり続けるだろう。 今日、良かったことが…

春の香りはあまり好きではない。

春の香りは、とても複雑な香りだ。期待と不安が入り交じった、激動を予感させる匂いだ。激動、つまり環境が大きく変わる、「変化」があるということ。 安定と安息という人間が本来好む性質から程遠いのが、この春という時期だと思う。激動というのは大袈裟か…

夜の散歩

夜10時半くらい、フラッと家を出てみた。少し歩くと、若い子に話し声が聞こえてきた。近くには公園があって、そこにはコンクリートで作られた丘がある。その丘の上に、3~4人、人影が見え、近くには自転車が止められてあった。どうやら、そこで話をしてい…

一人暮らしのための朝ごはんのすゝめ

突然ですが、みなさん朝ごはんに、いつも何食べていますか? 「お母さんと作るごはん、味噌汁と昨日の残ったおかず?」 いいですねえ~、今はなんとも思っていないかも知れませんが、一人暮らしを始めるとその有り難さに気が付きますよ。「朝からなんて良い…

秋はいい季節だ。

今週のお題「○○の秋」 秋は四季の中で一番好きな時期。なぜなら、涼しく、自然もきれいで、味わい深い季節だからだ。 秋のかぜはいろんな香りが混じっている。懐かしいような、少し寂しさを感じるような、すうっと鼻から吸い込むと、なんとも言えない感慨深…

台風の翌朝のランニング

昨日寝るのが遅かったので、少し遅めに目が覚める。久々の予定のない、時間を気する必要のないのんびりした朝だ。 水をいっぱい飲み、布団でウツラウツラする。トイレにいったら目が覚めたので、テーブルで本を読むことにした。 感情が荒れていた昨日と打っ…

今年の夏の体験ー山の中のボロい寮で共同生活を行ったこと

今週のお題「夏を振り返る」 今年の夏の一番のビッグイベントはインターンシップだった。インターンには、その期間の長さによって、長期・中期・短期に分けられるが、今回のは約3週間だったので、中期インターンになるだろうか。 このインターンでは自分の…

「○○日ってヒマ?」「○曜日開いてる?」と誘ってくるやり方への対処法についての研究。

今週のお題「わたしの自由研究」 先に要件をいってよ!と思わせる連絡をしてくる人には困ったもんだ LINEで、こんな風に切り出されたことはないだろうか。 「○○日ってヒマ?」「○曜日開いてる?」 その後に、付け足しがあるのなら大丈夫だ。 「カラオケ行き…

隣の庭は青く見えるーこういう研究生活をしてみたかった時期があったことを思い出した。

傍からみたら楽そう・楽しそうに見える昆虫の世話。だけど、実際にやってみると印象が随分変わる。ふと、以前、研究室選びでなやんだことを 思い出した。 前の記事で、天敵昆虫のバイトに関する記事を書いた。仕事内容は、昆虫の飼育ケースのエサや下地を変…

つまらない作業を楽しくする方法

天敵昆虫のお世話 今日は天敵昆虫のお世話バイト。内容は対してことはない。天敵昆虫の飼育ケースから、傷んだエサ(ジャガイモ、ブラウンシュリンプ)を取り出し、水を補給し、入れ替えるだけ。「飼育の手伝いなんていいじゃないか~、昆虫が好きならたまら…

研究は自由だからこそ楽しい。いやいやの研究は進まない。

今週のお題「わたしの自由研究」 なぜ、大学生は研究しなくてはならないのか? 研究とは本来楽しいものである。自分の興味あることをトコトン調べる。他のヒトが興味を持とうが持たまいが関係ない。まして調べて役に立つかなど蚊帳の外。自分の知的好奇心を…

クーラーが壊れて熱帯夜

今週のお題 私の夏休み クーラーが壊れて、数日たったこの頃。7月上旬はまだ我慢できたのだが、正直今はきつすぎる。もう数日したら実家に帰るので、修理を依頼することもできず、耐え凌ごうと思っていたのだが、予想以上に夜の暑さは強敵だ。 日中は学校に…

レイチェル・カーソンの願ったこと

スマートフォン用の表示で見る (目次) 0、はじめに 1、センス・オブ・ワンダーの意味 2、レイチェル・カーソンはどんな人? ~農業と生態系を変えた農薬に初めて警鐘を鳴らした~ 3、自然への感情 ~子どものころの体験~ 4、とまらない環境問題 ~ひ…