学部と違う大学院に入ってからすぐやること。

4月ももうすぐ半ばに差し掛かりますね。新しい環境での生活は、色々とやらなければいけないことがあって、早く感じます。

僕は4月から、大学院(修士)での生活が始まりました。大学院に進学するには、大学に入るのと同じように試験があります。しかし大学の時のようにセンター試験など形式ばった試験があるわけではなく、それぞれの大学院が各自の試験形式を取っており、多くの場合、その内容はそれほど難しいものではありません。今は大学院に行く人が少ないことも関係しているかも知れません。

そんな大学院進学ですが、進学先によって2種類に分けることができます。一つ目は、学部時代に所属していた研究室にそのまま入るものです。つまり、同じ大学で研究を続けることになります。こちらのほうが、人数的には多いと思います。

もう一つは、学部時代とは違う大学の研究室に入るものです。なぜ研究室を変わるかというと、例えば、大学生のうちに、自分がやりたいと思ったことを専門にしている先生を他大学で発見した、今の大学よりスキルアップできるから、などの理由です。もちろん高校生の受験の際には、自分のやりたい研究ができそうかどうかを吟味して、大学選びを行うものです。しかし、大学に入って色々な経験を積んだり、実際に研究をしていく中で、自分の興味が変わることはよくあります。そんな人にとって、大学院から新しい研究に入って、好きなことを追求できるというのは良いことです。

 

しかし当然ながら、学部生の時の大学と違う大学院に入った場合、戸惑ってしまうことが良くあります。学部の時と同じ研究室で、大学院に上がってきた人はよく知っていることでも、外部から来ると、新しいことばかりで落ち着かない、僕自身もなかなか慣れないことばかりでした。

そのため今回は、学部と違う大学院に進学した人が、やっておいたら良いことをまとめました。

 

~基本~

1、研究室のルールを知る。

2、大学の情報システムを知る。

3、奨学金の手続きをする。

 

~研究編~

4、先生の今までの研究を

5、研究テーマの話をする。大体の年間スケジュールの

6、研究室のシステムを知る。

 

 

~基本~

 

1、大学・研究室のルールを知る。

大学には各自のルールがあります。学部生から在籍している人にとってはもう当たり前のルールかも知れませんが、当然外部から入った人にとっては知らないことばかりなのでなの、しっかりと把握しておく必要があります。

ルールというのは、大学院・研究室によって、それぞれ個別にあると思います。例えば、僕の所属しているところでは、研究室に入ることのできる時間が決められていて、時間外は入ることができなくなります。また学外に調査に行く際には、きちんと届け出をすることが義務付けられ、大学の腕章をつける必要があります。学部生のときはそういった所が緩かったことが多いと思いますが、院生からは、研究者の一員として、責任ある行動をとることが求められているのだと思います。

また、理系の研究室の場合、研究に機械などの専門器具を使うことが多いと思います。その使い方や処理なども研究室によって異なることが多いので、しっかりと覚える必要があります。特に、大学で研究していたことから、全く違う分野に来た人は一から覚えなくてはならないため、大変です。

 

2、大学の情報システムを知る。

多くの場合、各自の大学にはそれぞれ、独自の情報システムがあり、そこから大学の情報を得たり、授業の履修登録を行ったりします。学部生の時に使ってしたシステムと違うので、その仕組みにはよく気を付けておく必要があります。奨学金関係や、履修登録についてなど、大事な情報が掲示されていたのに気が付かず、取り返しのつかないミスをしてしまうことがあるからです。特に4月、5月は重要な連絡が多く来る時期なので、情報システムの理解し、頻繁にログインして掲示などを見たほうが良いと思います。

 

3、奨学金の手続きをする。

大学院で奨学金を借りたいと思う人は、その手続きは、4月~5月初めに行われることが多いです。大学によっては、予約採用という制度がある所があり、その場合。学部の4年生に時に手続きをする必要があるので、注意です。日本学生支援機構奨学金は、学校を通して応募する必要があるため、学校からの情報を見逃さないようにする必要があります。

 

 

~研究編~

 

4、研究テーマの話をし、大体の年間スケジュールを把握する。

多くの先輩が口々に言われるのは、「大学院の2年間は長いようで、とても短い」ということです。しかも実際は2年間かけて研究を完成させればいいということではなく、学会発表をしたり、雑誌に投稿するには、かなり前から準備をしておく必要があります。また就活などもあるため、ずっと研究に時間を使うことはできないことも、頭に入れておく必要があります。そのため、「まだ時間はあるし」と悠長に構えるのではなく、具体的な研究テーマの話をすぐに始めたほうが良いです。大体のテーマは、研究室を訪問したときや大学院の入試に話し合っていると思いますが、多かれ少なかれ、全くそれと同じだという人は少ないと思います。研究テーマの話をし、この2年間どんなスケジュールでやっていくかについて話すと、段取りが立ち、とても役に立ちます。この学会で発表するには、この月までには結果を出す必要があって、それにはここまデータを取り終えて、、などのように逆算していいくことが可能になります。

 

 

5、自分と先生とで、お互いの情報を共有する。

大学院に入る前から、先生の論文などはたくさん読んできていると思います。それでも、先生の考えや持っているもの、つまり、今はどんなことをしているのか、どんなつながりがあって、どんなデータを持っているのか、など、具体的なことは知らないことが多いと思います。そういったことを改めて、先生から教えてもらえる機会があると非常に研究がしやすくなります。先生がどんな材料を持っているかを知ることで初めて学生も、「こういうことを調べたいので、あそこのデータをください」、「このデータを使って分析をしてみようと思います」など、提案ができるようになると思います。

もちろん、先生から言われるのを待つのではなくて、自分から聞きに行く姿勢が重要だなと思います。

先生のことを知るだけではなく、自分も先生に、情報を提供することが重要です。卒論ではどのようなことに取り組んできたかを伝えたり、今まで読んできた論文のリストを送ることで、先生は、その学生の立ち位置を把握することができます。研究の中で、RやQGIS,などのソフトを使うことも多いと思いますが、自分がどういったソフトを使えるのか(あるいは使えないのか)、得意なこと苦手なことは何か(○○の統計手法はやってけど、△△はやったことがない、など)、今自分は研究テーマに関し、どのように考えているか、など。

 

先生は非常に忙しいことが多いです。だから先生に積極的にアポを取り、情報共有を行うのは重要だと思いました。また先生だけではなく、先輩の研究を教えてもらうことも非常に役に立ちます。

 

 

 

すべてに共通して言えることですが、分からないこと、知らないことは、積極的に教えてもらうことが大切です。特に最初は分からないことだらけなので、遠慮せずに聞きに行き、そして慣れるまでは必死に覚えることが重要ですね。